VRサイクリング 今回は完全寄り道の番外編で蔵王を周遊する。前回通過した蔵の街、村田を起点に蔵王町をすり抜けてこけし発祥の地の1つ遠刈田温泉、さらにちょっと牧場、別荘地が広がる七日原をぐるっと巡って遠刈田温泉に戻った後、蔵王エコーラインに入り、そのまま蔵王の山並みを越え山形県に入って一旦下る。蔵王温泉スキー場、ドッコ沼を経て蔵王温泉郷をゴールとする76kmの行程。蔵王は現代においてはスキーのメッカであるが、先日通った出羽三山と同様修験道の山であった。平安時代、刈田嶺山頂に山伏たちが最も大切にしている信仰の証「蔵王大権現」を祀った。それが蔵王の地名の由来ともなっている。その後江戸時代から太平洋戦争後にかけて、遠刈田から蔵王古道を登って蔵王山の蔵王大権現を参拝する「御山詣り」が盛んに行われた。今回通ったルートでは遠刈田温泉から蔵王エコーラインのドライブウェイを通るが、ほぼこの道筋が蔵王古道の道筋に合致しているようだ。先日の出羽三山もそうであるが、昔の日本人は旅と言えば「詣で」であり、山に登ると言ったら「詣で」だったんだねえ。日本人の精神構造も変わってしまったわけだ。今回のルートはイマイチの撮れ高であった。蔵王の象徴である「御釜」を望むことはできなかったし、山形側の蔵王は山が全面スキー場のゲレンデ化しているので、冬ならもう一つの蔵王の象徴、樹氷を拝むことができたであろうが、夏場は斑らに山肌が露出してちょっと頂けない。宮本輝の傑作小説「錦繍」や、合唱曲「蔵王」(昔合唱団所属していた時に歌った)に出てくる神秘の沼「ドッコ沼」を拝めたのは良かった。
2024/8/9 番外編:蔵王周遊ルート(蔵王古道) 村田〜遠刈田〜蔵王エコーライン〜蔵王温泉
リンク
リンク