VRサイクリング 六十里越街道 2日目。月山・湯殿山連峰の奥深い山を越えて山形盆地へ下る。湯殿山総本寺のある大網をスタートし、田麦川の深い谷へ下って湯殿山の脇の山懐へ登ってゆく。そのまま奥深い山の道を延々と行くと月山スキーの基地となっている月山志津温泉へ辿り着く。そこからどんどん山を下ってゆき月山湖に出たら寒河江川に沿って行くと次第に山が遠のいて間沢、白岩と昔の宿場を通り過ぎてさくらんぼの町、寒河江に入る。そこからさらに平らな道をしばらく進むとゴール山形へ至る。山形は駅の西側の山形城址をゴールとする80kmの行程。今回の六十里越街道の道筋はまさに出羽三山の聖域の山懐を進むルートで、とにかくこれまで体験したことがないほどとてつもなく山が深いのを感じる。単に険しい地形というだけなら信州のアルプス越えの道や、北海道の大雪山系などの方が上かもしれないが、それだけではない何モノかがあるような気がする。六十里越街道は1200年前の古代から開かれた由緒ある街道で、古くから出羽三山詣で利用されてきたが、江戸時代には西のお伊勢詣り、東の三山詣りと呼ばれて毎年2万人以上の参拝者で賑わったらしい。道の険しさを考えると想像を絶する状況である。羽黒山は現世の幸せを祈る山(現在)、月山は死後の安楽と往生を祈る山(過去)、湯殿山は生まれ変わりを祈る山(未来)とされ、三山をこの順番で巡礼することにより、現在・過去・未来をめぐる「生まれ変わりの旅」として広がったということである。険しい旅路の先で生まれ変わるってなんかロマンチックじゃない?リアルな六十里越街道歩きで三山詣をちょっとしてみたくなった。
2024/7/31 六十里越街道 2日目 大網〜志津〜間沢〜白岩宿〜寒河江〜山形
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