VRサイクリング 六十里越街道で山形を目指すが、前回のツケの対応のため途中から寄り道モードで羽黒山へ行く変則ルート。鶴岡は駅前を出発し、市街の観光ルートを数箇所巡った後、六十里街道に沿って南へ進む。湯殿山の山懐、湯殿山総本寺瀧水寺大日坊のある大網で街道を外れて寄り道モードに入る。東から北へ、月山・湯殿山へと続く深い山塊を突っ切って鶴岡市街の南東、松ヶ岡開墾場の辺りまで戻ってから東の羽黒山へ。杉木立の参詣道を途中まで進むが本殿へ至らず脇道へ逸れて南谷の芭蕉句碑をゴールとする59kmの行程。鶴岡市街は徳川家康側近、四天王筆頭と称された酒井忠次の家系がずっと治めてきた庄内藩の城下町で、派手さはないが落ち着いた品のある街並みであった。名所・史跡は鶴ケ岡城跡付近に集まっていて、近辺をぐるっと巡るだけで一通りの鶴岡城下の雰囲気を味わうことができた。六十里越街道は庄内平野を進んで行くが、途中、本明寺付近から深い山合に入ってゆき十王峠を越えると湯殿山や月山の山並みが近くなると同時に周囲の山々の深さが心に沁みる。やはり出羽三山と称される一つの神聖な雰囲気を湛えた地域ということだろうか。峠を下ると棚田が美しい大網の田園地帯に由緒ある信仰の寺、湯殿山総本寺 瀧水寺大日坊があった。その先街道を外れた山道もしばらく民家を見かけないような深い山間が続いた。ゴールとした羽黒山はまさにそうした神聖な森の中心という濃い霊的雰囲気を纏った場所であった。参道もチャラチャラした土産物屋はほとんどなく、古くからの修験者の伝統を継ぐ粛々とした参拝者の宿坊が軒を連ねていた。石段の山道の参道に入ると杉の巨木の森や、その中に厳かに聳える国宝の五重塔が神聖なムードをかき立てる。石段の山道も険しく、まさに天狗か修験者の法螺貝が鳴り響きそうな参道であった。残念ながらその先の出羽三山神社までは行けなかったが。次回は大網から街道旅に戻って山形を目指す。
2024/7/28 六十里越街道 1日目 鶴岡〜大網〜羽黒山
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