VRサイクリング 気仙道3日目。三陸海岸もほぼ南のどん詰まりまで来た。水産都市気仙沼をスタートし、さらに海岸沿いに南下。リアス式海岸の海岸線は相変わらず複雑だがほぼ国道に沿って岬はスキップして進んでいるうちに南三陸町に入り、さらに眺望の良い海沿いの道を進み北上川を河口付近で渡りしばらく行くと牡鹿半島付け根の町女川に到着。JR女川駅をゴールとする93kmの行程。今回はさらに東日本大震災の津波の爪痕をまざまざと見せつけられるルートとなった。気仙沼はスタート地点の駅周辺は津波の影響が少なかったようだが、南へ進むと明らかに津波で一層されたような海岸沿いの土地の広がりが見えてくる。そのうち震災遺構、伝承館として特別に当時のまま残された「気仙沼向洋高校旧校舎」には3階に流されてきた車がそのまま引っかかっていたりするようだ。南三陸町には赤い鉄骨のみの「旧防災対策庁舎」が残されていた。ここでは屋上を越えた津波となったため53名の職員のうちしがみついて生還した10名を除いて犠牲となったという悲劇があった。南三陸町もゴールの女川も前回の陸前高田と同様町ごと全滅したという悲惨さが、一部復興事業で妙に洒落たショッピングモールになっている部分を除いていまだにさら地が広がっていることで伝わってくる。途中のリアス式海岸の小さな入江なども本来海岸線の美しさや鄙びた漁村の風情があるはずが、高く嵩上げされたコンクリートの防波堤が入江全体を覆っていて、また集落も高台に移動したためか見当たらず見事に殺風景。仕方ないことではあるが本来の国立公園の自然と風土を味わうという意味では残念な状況が今後共続くのであろう。次回は牡鹿半島を巡って三陸海岸編を締める。
2024/7/10 気仙道 3日目 気仙沼〜南三陸〜女川
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