VRサイクリング 越後米沢街道 2日目と越後出羽街道をまとめて走る。久々の海岸走り。新潟県北部の日本海沿岸を往くの巻。越後米沢街道、山間から平野に出たところの宿場下関宿をスタートし、荒川沿いにさらに進み、花立宿を過ぎ、神林付近からちょっと寄り道モードで、海岸に出て、岩船港と瀬波温泉をお経由して越後米沢街道の終点城下町村上市街に辿り着く。ここから越後出羽街道に入り、さらに海岸沿いに北へ進み、早くも越後出羽街道の終点、山形県(出羽国)との境、鼠ヶ関に到達する74kmの行程。北海道以来久々の海岸の道。そして見事な程の観光ドライブルート。35年ほど前、理由は忘れたが傷心の旅に出た私は、村上駅からバスで瀬波温泉経由で岩船港へ、そこからフェリーで粟島へ渡ってしばらく滞在した。その粟島も今回の海岸沿いの道、左手の海に浮かんでいて、なかなか懐かしくも若干感傷的な気分になった。村上は非常に魅力に溢れる町であることを今回初めて知った。城下町として、城址や武家屋敷の残る武士のエリアと伝統的な町屋造りの商家が至る所に建ち並ぶ商人のエリアがしっかり現代に残り、歴史的な重みが半端なく感じられる街並みであった。また、古代から市内を流れる三面川を遡上する鮭漁が盛んで、その孵化技術で古くから世界の最先端を行き、さらに鮭の多彩な加工法、調理法、料理を生み出してきた鮭の町としてステータスが独自の魅力を醸しているのが素晴らしい。もう1度村上駅に降り立って、今度は是非じっくり街歩きをして鮭料理に舌鼓を打ちたいものだ。そう言えば皇后雅子様の小和田家は村上藩士だったというネタもあったっけ。村上市街の北の海岸線もまた素晴らしかった。笹川流れと呼ばれる、日本海の荒波の侵食によってできた奇岩、岩礁、洞窟などが続き、日本有数の透明度を誇る海岸がずっとゴールの鼠ヶ関まで続く。日本海に落ちる夕日の名所としても知られている。自然の魅力という点では北海道の方が優っているかもしれないが、ここらには古代から続く「藻塩」という海藻のエキスをふんだんに含む手作業の塩造りの伝統があり、それが村上の鮭の塩引きに利用されてご当地の統合された伝統になってゆくところが素晴らしい。さてさらに次回も日本海沿岸北上は続く。
2024/4/23 越後米沢街道 2日目・越後出羽街道 下関宿〜花立宿〜村上〜鼠ヶ関宿
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