VRサイクリング 羽州街道 10日目。いよいよ羽州街道最終日。山形盆地から南蔵王山麓の山間を抜けて福島盆地に下る。山形市街をスタートしてまず南隣の城下町上山宿を巡り、ここから進行方向を南西方向へ転じて山間へ分け行ってゆく。楢下宿を経て金山峠を越えて七ヶ宿と呼ばれる、7つの宿場が連なる山間の地域を抜けて最後に小坂峠を越えて、小坂宿を通り、奥州街道との分岐点、桑折追分へ至る75kmの行程。山間ルートは結構単調で退屈なことが多いがなかなか羽州街道の最後を飾る面白い旅路であった。まず上山宿。古い家並が残る街道の宿場町の雰囲気もあるが、模擬天守ながら町に溶け込んだ上山城がデンと高台に聳え、武家屋敷通りもあり城下町の属性も備える。それにプラスして奥羽三楽郷と讃えられる名高い温泉地でしっぽりとした旅館街も広がっている。そしてこれらが箱庭のようにコンパクトに収まっているのが他では見られない特徴的な佇まいを感じるのだ。初めて訪れたつもりであったが、三十年ほど前青春18切符で2日間の行き当たりばったりの旅をした時にこの上山駅に暗くなってから降り立って上山城まで歩いたことを急に思い出した。上山からの山間ルートには多くの宿場が設置されていたが、結構現代にも街道の宿場としての痕跡が残る集落が多くてなかなか楽しめた。特に金山峠を越えて宮城県に入った七ヶ宿町はその名の通り、街道沿いに7つの宿場が数kmごとに設置されて、それぞれ違う雰囲気を漂わせつつ、どの宿場も、旅籠だったと思われる茅葺きの伝統的な家屋が結構残っていたりして、全体としてこの地区で、昔の山間の街道の雰囲気を感じることができて良かった。さて福島付近まで戻ってきて次にどこへ進むかは次回のお楽しみ。
2024/4/13 羽州街道 10日目 山形宿〜上山宿〜楢下宿〜七ヶ宿〜桑折追分
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