にしん街道9日目。北海道西側日本海沿岸を進んできた通称「にしん街道」も完結編。日本最北の都市稚内を通り日本最北の地宗谷岬に到着の巻。サロベツ原野の玄関口、豊富駅を出発し、サロベツ湿原の北側を横断して海岸に出て、サロベツ原野の浜辺を海の向こうの利尻富士を望みながら延々30km以上走ると、意外なほど都会の日本最北の町稚内に着く。稚内市街を抜けて宗谷海峡沿いの海岸線を伝い宗谷岬へ。宗谷岬の手前で宗谷丘陵をぐるっとめぐった後、ゴールの日本最北の地宗谷岬に到達する98kmの行程。今回も前回に引き続きMAX臨界点の絶景の連続を堪能しているうちに日本最北の地へなだれ込むことになる。まず「にしん街道」の最後を飾る最北の日本海沿岸を進むわけだが、名峰利尻富士がそびえる利尻島を望む雄大なサロベツ原野の海岸風景。走っても走ってもなかなか変わらない風景。それでも少しずつ変化もある。最初左手前方に見えていた利尻島が真横、さらに後方にゆっくりと位置を変えてゆく。最初利尻島に隠れていて見えなかった礼文島も次第に分離して見えてくる。30kmもこんな感じで走っていると利尻富士の見える海岸風景が心に刻み込まれる気がする。稚内は40年前に訪れた時はもっとレトロな街並みで最果ての地の雰囲気を醸していたような気がするが、現代的な大都市に感じられたのはここまでの秘境風景とのギャップのせいかもしれない。戦前は樺太への連絡口として賑わった町であるが人口も訪れる人も減少しているという。つい5年ほど前まではサハリンとの間に定期船も通っていたというが、いずれロシアとの関係が改善されたらここからサハリンに渡ってみたいものだ。それから宗谷岬の裏手の宗谷丘陵へ登ってみたら独特のウネウネした周氷河地形が広がり素晴らしい眺めであった。そしてとうとう日本最北端の地宗谷岬に到着した。サハリンの南端まで40km程度で気のせいかもしれないが島影が霞んで見える。次回からはオホーツク海岸を南下して道東方面へ向かう。
2023/10/26 にしん街道 9日目 豊富〜抜海〜稚内〜宗谷岬
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