VRサイクリング 札幌から内陸を進んできたがここらでまた日本海へ出てみる。鉄道の要衝地滝川を出て前回の上川道路をさらに北東方面に進み、旭川まであと一息の町深川から進路を北西にJR留萌本線に沿って秩父別さらに沼田まで行った後、今度は南西へ北竜町へそこからは増毛道と想定される道道94合線で西から北西へ進んで山を越えて日本海岸に出て少し海岸伝いに南西へ進んで増毛に至る複雑なコースの101kmの行程。北海道もここまで来て「駅逓」という街道の施設が目に付くようになった。明治以降に北海道開拓の進展と共に整備された道路の宿場的機能を果たすのが駅逓であった。つまり旅人の宿泊施設であり、馬などの交通手段を提供したり郵便・荷物の運送のサービスを行う施設である。今回途中で通過した北竜町の本願寺駅逓は当時の建物がそのまま残る稀な駅逓跡であるが、空知地方と留萌を結ぶ留萌道に付随して設置されたものと想定される。またルート後半の増毛へ抜ける昔の増毛道沿いには、仁奈良駅逓跡、恵岱別駅逓跡の碑を目にした。前半の空知地方の大平原は、極寒の不毛の地というイメージがあったが、意外にも稲作を中心とした大穀倉地帯で、寒冷地を逆手にとって超低温冷却サイロで保存することにより冷めてもおいしいという銘柄米を産出したり、良質な蕎麦の産地として知られていたりする。ゴールの増毛は知らなかったが古い家並が残る魅力的な北海道の古都であった。つい7年前に廃駅となったJR留萌本線の終着駅であった増毛駅の駅舎が残っていた。映画「駅STATION」のロケ地など様々な映像メディアで利用されただけあって最果ての終着駅のオーラに惹かれるものがあった。次回からはまたにしん街道の続きとして日本海沿いを北へ向かう。
2023/10/17 留萌道・増毛道 滝川〜深川〜秩父別〜沼田〜北竜〜増毛
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