VRサイクリング にしん街道5日目。積丹半島根本の余市、小樽を攻略の巻。積丹半島観光のベースキャンプタウン美国を出発し、半島西海岸にも引けを取らない奇岩地帯を抜けると洋酒の町余市。ニッカのウィスキー蒸留所や町の南に広がる果樹園とワイナリーの丘陵地帯を廻った後、再度海岸線に沿って東に進み久々の都会小樽へ到着する66kmの行程。余市は以前から行ってみたい場所だったが、期待を裏切らない様々な魅力を有する町だ。他の沿岸の町同様ニシン漁で栄えた海岸には鰊御殿が残っているが、何と言ってもマッサンで有名になったニッカの創始者竹鶴政孝が建てた蒸留所の異国情緒溢れる建物群が目を引く。ニッカは当初ウィスキーの生産販売が軌道に乗るまで、当地産のりんごジュースを生産して凌いだというが、町の南の丘陵地帯にはそのりんごを含む果樹園とワイナリーがひしめいている。特にワイナリーはフランス、ドイツの本格品種によるガチの高級ワイン志向のブティックワイナリーが多く点在していて、今まで走ってきた中では甲州の勝沼や信州の塩尻に勝るとも劣らないワイナリー地帯となっていて驚いた。またワイナリーの丘の上から望む余市の町と海岸の風景が絶景なのだ。小樽は町の北西の祝津の岬の先端から下ってくると小樽運河付近だけをウロチョロする普通の観光コースでは見えてこない小樽の姿が見えてくる。ダイナミックな絶景の海岸線の中の狭い斜面に張り付いた大きな町だと分かる。そしてここまでのにしん街道で最も豪華な鰊御殿が二軒もあり、いくつもの番屋も残っていて、この辺がニシン漁で最も潤った場所だと理解できる。実際、小樽という都市の発展のベースはニシン漁で得た経済力であったようだ。一方で小樽市街のレトロでエキゾチックな街並みの魅惑も再認識した。二度ほど訪れた町であるがいずれも短い滞在だったので、いずれじっくり滞在したい町である。次回はいよいよ私の生まれ故郷札幌に到着予定。