VRサイクリング、田名部街道。青森県のもう1つの半島、下北半島を一気に縦断の巻。奥州街道の宿場で北前船の拠点であった野辺地宿をスタートし、斧の形の下北半島のまず「柄」の部分を根元から陸奥湾に沿って上がってゆく。圧倒的に田舎だが歴史はこちらの方が古い横浜を通りすぎ、斧の「柄」と「刃」の接点の位置にあるむつ市の田名部から街道を外れて「刃」の真ん中恐山に登る。霊場恐山をかすって山の中を北上し、大畑から街道へ戻り津軽海峡沿いの海岸を北西へ進み「刃」の先端、本州最北端大間岬を回って大間のフェリーターミナルをゴールとする何と129kmという今までで最長距離の行程。一気に走った印象は、下北半島も捉え所のない土地だということ。「柄」の部分は人家が少なく荒地が多い丘陵地が延々と続く。農地に適してなくて風が強い土地柄なので日本有数の風力発電のメッカになっている。至るところに風車が回る。「刃」の部分は何と言っても霊場恐山の存在が大きい。ストリートビューで霊場の中まで入れなかったが、強酸性のせいか不自然に青い神秘の湖宇曽利山湖があり、周辺には至るところで温泉や硫黄が噴出する、という霊場周辺だけでも天国のような地獄のようなこの地の神秘性が体感できた。そしてとうとう本州最北端大間まで辿り着いた。ここまでここ数週間急いだのは今日がVRサイクリングで日本橋を東海道へ向けて最初にスタートしてからちょうど3周年の記念日に合わせたかったからである。ここからフェリーに乗って函館へ移動し、4年目を北海道で心新たにスタートする。