VRサイクリング、奥州街道6日目。杜の都、仙台に到着の巻。白石川沿いの金ヶ瀬宿を出発し、宮城県随一と言われる白石川堤一目千本桜の見事な桜並木を愛でつつ、大河原宿、槻木宿と白石川、さらのそれが合流した阿武隈川の辺を進んで河口に近い海岸地帯に達し、東日本大震災の津波で未曾有の被害を被った、岩沼宿、名取宿を経て杜の都仙台市街中心部の仙台宿へ到達、さらに寄り道モードで仙台市街をぐるっと巡り青葉山の上の仙台城址をゴールとする48kmの行程。名取と言えば我が家では毎年ふるさと納税で送ってもらう「せり鍋」を思い出すが、東日本大震災の津波で1000人もの命が呑み込まれた悲惨な記憶がまだ新しい。街道沿いは海岸から離れているので悲劇を感じさせるものはなく大都市仙台のベッドタウンの長閑な日常が垣間見えただけであった。さてみちのく一人旅も道半ばに差し掛かり杜の都仙台に到着した。仙台は過去4回訪れた記憶があるが、駅に近い繁華街だけしか足を踏み入れていなかった。今回仙台をぐるっと巡って印象的であったのは青葉城恋歌に唄われた広瀬川の清流とその周囲の山地が市街地の近くに存在していたことだ。大都市の市内を流れる川としては異例に美しいせせらぎと感じられた。青葉城と呼ばれる仙台城は広瀬川に護られた青葉山の上にさらに迫力ある見上げるような石垣の上に築かれていて、山城としての防衛力は素晴らしかったであろうと想像できる。