VRサイクリング 今後しばらく鎌倉時代に整備された道として総称される鎌倉街道をシリーズで攻めていくつもりである。今回は高崎と鎌倉をつなぐ鎌倉街道上道(かみつみち)の1日目。上道は鎌倉街道で最も有名で一番歴史に登場する街道。ルート上には鎌倉時代の有力武将の領地が点在し、いざ鎌倉の時にはこの街道を利用して鎌倉に駆けつけるわけだ。高崎は交通の要所で東山道(後の中山道)で信濃や美濃、他にも越後、下野、さらに東北諸国にもつながっている。鎌倉幕府を滅亡させた新田義貞もこの道で鎌倉に攻め上った。今回のルートは高崎城址を出発し、ほぼJR八高線につかず離れずの藤岡市の外れを通り神流川を渡って武蔵国に入りレトロな児玉の町、美里町の田園地帯を抜けて寄居に近い秩父鉄道が通る小山田までの42kmの行程。比較的地味な眺めのルートではあるが、ところどころに点在する街道の名残を示す史跡を拾いながら進んでみよう。高崎の街外れに常世神社という小さな神社があった。謡曲「鉢の木」の主人公佐野源左衛門常世が自分の土地に創建したとされている。寒い世に僧を泊め大事な鉢木(梅・松・桜)を燃やしてもてなし、貧しいが「いざ鎌倉」の時には真っ先に駆けつけるという話をしたら、その僧が鎌倉幕府執権・北条時頼で後に褒美として梅・松・桜に因んだ地名の三箇所を領地として与えたという、聞いた覚えのある話であった。ある意味鎌倉街道を代表する逸話の場所であった。
2022/12/23 鎌倉街道上道 1日目 高崎〜児玉〜小山田
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