VRサイクリング 佐渡金山から金を運搬するルートとして重視された三国街道を進む。今回はその1日目。佐渡からの航路の港町寺泊宿を出発し、信濃川と大河津分水路の分岐の町、現在の地名も分水と称する昔の地蔵堂宿、城下町与板宿を経て再度長岡市街に戻る38kmの行程。寺泊は魚のアメ横と呼ばれ観光バスが押しかける新潟県屈指の人気スポット。その始まりはここに本店を置く角上魚類が、50年ほど前に砂浜にぽつんと出店した小さな魚屋た浜焼きと安売りで人気を博したこと。角上魚類は今や埼玉などで展開し絶大な人気を博す巨大魚屋チェーンとなった。最初の10km街道沿いを流れる大河津分水路は信濃川の分水路。信濃川はかつて三年に一度氾濫して越後平野全体が水に浸かるという想像を絶する被害をもたらしていて分水路を通してその被害を回避することが越後国の昔からの悲願であった。江戸末期にようやく工事が始まり、分水路に通水できるようになったのが大正時代。ところが逆に信濃川に流れる水が少なくなりすぎるという弊害が生じて、対応するために分水路と信濃川本流に連動する堰を設けてそれをコントロールできるようになって安定運用に入ったのは昭和に入ってからということである。大河津分水路は現代における越後の農業王国繁栄の要であったわけで非常に興味深い。再度長岡まで戻ってきたが、ここから上野国、群馬方面に進路をとって進むことになる。
2022/12/8 三国街道1日目 寺泊宿〜地蔵堂宿〜与板宿〜長岡宿
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