VRサイクリング 本日から熊野古道 大辺路(おおへち)に取り掛かる。田辺市街、道分け石をスタートし、白浜温泉へ大きく寄り道した後海岸沿いに周参見(すさみ)まで進む57kmの長丁場。紀伊半島南端まではもう一息。大辺路を往くと宣言したものの今回は始点と終点こそ大辺路上にあるものの、前半の白浜温泉へのルートは完全に寄り道で大辺路から外れており、その後も今回通った海岸沿いの国道はほとんど古道から外れていて古道を忠実に入った割合は1-2割程度と思われる。多分昔は海岸沿いのルートは地形が厳しく山の中のルートとなったようだが、現在ではストリートビュー付きの道路として扱えない正に古道として残った部分がほとんどである。 白浜温泉は古代からの保養地だったようだが、そうした歴史的な雰囲気は全く感じられずハワイかオーストラリアかという感じの洗練されたリゾートとしての指向性が強まっている。目が覚めるような真っ白な砂浜は実に印象的だが実はゴールドコーストの砂を撒いているらしい。それを認識するとこの一帯はディズニーリゾートのような全て人が設計したテーマパークのような気がしてくる。パンダが7頭もいるアドベンチャーワールドも、山の中を切り開いて至近に整備した白浜空港も、全て本来の素朴な自然を単なるバックグラウンドにして、人が集まってくる壮大な仕掛けが出来上がっている特異な地域であった。世界遺産となった熊野三社や古道などの伝統美と自然美に対して対極にあり、同じ地域にありながらかなり違和感のある組み合わせのような気はする。旅行者としては体験のバリエーションが広がって面白いと思うかもしれないが。さて結局今回も前回に引き続き海岸道路をひたすら進んできたが、この流れはまだまだ続く。
2022/4/23 熊野古道 大辺路 1日目 田辺道分け石〜白浜〜周参見
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