VRサイクリング 日向街道11日目は前回までの平原を往くシリーズから山間部へ分け入るシリーズへ切り替わる。城下町佐土原宿から本庄宿、宮崎県を代表する一級河川大淀川沿いに発展した町高岡宿を経て、大淀川を遡って本格的に山間部へ入りかけた薩摩と日向の国境にある去川の関跡までの34kmの行程。本日の行程はほぼ現在は宮崎市の範囲に入っており、また支流が多い大淀川水系の流域の範囲を支流を跨ぎながら最後は本流に沿って走るコースである。
厳密には日向街道は本日の出発地佐土原宿が終点で、今回のルートを含む鹿児島までの街道は薩摩街道高岡筋と呼ぶのが通例のようだ。そうすると後々走る予定の鹿児島から熊本の方へ抜ける街道も薩摩街道大口筋と呼ばれて紛らわしく、また鹿児島が日向街道の終点とする解釈があることを踏まえ、整理の都合上もあり日向街道が続くこととした。
終点の去川の関は薩摩の三大関所の1つであるが、大淀川沿いの草ぼうぼうの場所で昔の痕跡はない。薩摩藩は、禁止されている唐や琉球との密貿易を盛んに行っていた為、幕府に知られないよう情報統制を厳しく行っていて、その一環として関所での取り調べを厳しく行っていた模様である。それで藩の体力を蓄えた結果、幕末の革命を主導できる立場となり得たのだろう。次回はまだ宮崎県ではあるが昔の国境を越えて薩摩の国へ入ってゆくことになる。