VRサイクリング、長崎街道3日目。筑豊最大の都市の飯塚宿からさらに遠賀川の上流を遡るように南下し、山間の集落、内野宿まで16kmの行程。
私の幼少時代、福岡に住んでいた頃の記憶。自家用車所有している人が多くなかった頃通勤に利用していた会社の車で、親父がよくドライブに連れて行ってくれた。飯塚を経由して、日田方面へ抜けるルートが定番の一つだったが、その頃の飯塚はまだ石炭産業華やかな頃で、あちこちに石炭の排石が積み上がったボタ山がエジプトのピラミッドのようにあちこちに林立していた。そのある種異様な風景が強烈に記憶に残っていて、私の筑豊のイメージになっていたのだが、今回(VRではあるが)訪れてみると当然ではあるがそのイメージにマッチするような風景はほぼ残っていなかった。その中で唯一そのイメージの残滓が残っていたのが最大のボタ山「住友忠隈炭鉱のボタ山」。昔のボタ山はまさに石が積み上がったビジュアルだったが今は廃石の上でも草木が生えるものか緑色の普通の山に見える。
このボタ山を前方から後方に望みつつ山間へ分けいって行った。ゴールの内野宿は長閑な山里で、旧道に古い家並という山間の宿場の雰囲気を色濃く残していた。この先は長崎街道最大の難所、冷水峠が控えている。