VRサイクリング 富山からまた南の山間へ向かう。飛騨街道にて飛騨地方へ進むの巻。前回富山市南部で八尾から立山へ向かった途中上大久保をスタート地点とし飛騨街道に入って南下する。山間の入口笹津宿からは富山の母なる川神通川の谷を遡る道筋。まもなく美濃国(岐阜県)に入るが、神通川支流の宮川の谷をさらに遡る。小豆沢宿を経て、段丘上の種蔵集落にちょっと立ち寄った後、難所臼坂峠は旧道で越えてしばらく進むと同じ川の上流なのに開けた盆地に出てまもなくゴールとした古川宿。歴史的な街並みが残る飛騨古川市街を一巡りして飛騨古川駅をゴールとする68kmの行程。飛騨街道は金森氏が飛騨に入国した際に整備した道。富山と高山を結ぶ。越中では飛騨街道と呼ばれ、飛騨では越中街道と呼んだ。江戸時代になると越中飛騨間で物流・旅人の往来が盛んになり、越中からは、米・魚・塩などが、飛騨からは楮(こうぞ)、漆、板などが運ばれた。現在も大阪や名古屋から富山に行く鉄道のルートとしては高山本線の特急がよく利用されているので、昔も近畿、中京圏から飛騨、富山への交通手段として重要であったことは想像に難くない。一方で険しく狭い谷間の街道は、昔の旅人に難路であったと想像されるが、今回は旧道はほとんど残っていないのでほぼ国道41号、途中からは国道360号に乗って走るルート。山間の谷間の風景が延々と続き、ここのところ中部地方で山の中ばかり走ってきた流れでは、またですか、という感じのルートでもあった。そうすると結局今回のハイライトはゴールの飛騨古川一択となる。同じ飛騨地方の有名な観光都市高山と似ているところもあるが、個人的には古川の方が好きだな。高山にはない白壁の土蔵が建ち並び、瀬戸川という鯉が泳ぐ小川が傍を流れる通りの風景が素晴らしい。高山のような伝統的な木造の商家がぎっしり詰まった通りもあるが、観光地化がそれほど進んでいないのが良い。町がコンパクトで歩いて全て回れるのもいい。ここもいずれ行ってみたい町だ。次回は飛騨高山を通り越してさらにどんどん南へ進む予定。