VRサイクリング 千国街道2日目最終日で白馬から日本海へ抜ける。沢渡宿をスタートし、ちょっと街道を外れてスキー・山岳リゾート地白馬を一巡り、その後街道に戻り岩岳スキー場の旅館街と化している塩島新田宿を経て、街道名の由来となった深山の中の宿場千国宿を抜けると清流姫川と共にほぼ国道148号を走る。昔は急峻な谷沿いの道は通せないので旧道はかなりの部分山道。特に姫川温泉のある平岩から先旧道は姫川沿いから大きく外れる山へ分け入るが、急峻な谷沿いを延々と続く洞門の道で下り、糸魚川に程近いフォッサマグナの通る根知谷で街道に合流し最後の区間街道を通ってヒスイとフォッサマグナで有名な糸魚川の日本海沿いをゴールとする69kmの行程。前半は昔から馴染み深い賑やかなリゾート地白馬。中学の林間学校で滞在したのを皮切りに青年時代はみそら野あたりのペンションに泊まって八方尾根でスキーというパターンが多かったかな。ファミリーを持ってからも子供が小さい頃はスキーやトレッキングで何回か訪れた。華やかなリゾート地帯を抜けて急な九十九折の坂道を下った千国宿は百年前と変わらないんじゃないかという古色蒼然とした情緒が漂う集落。大ぶりの茅葺の家々が深い山間のしんと静まった空気の中にひっそりと佇んでいる風景は実に印象的だった。冬の景色はもっとインパクトありそうだな。昔塩の道と呼ばれた千国街道を糸魚川から牛に塩を運ばせてのったら進んでいったという。この宿場から白馬方面へ向かう急な斜面を登ってゆくのはどんなに大変だろうか想像する。その先の姫川沿いの道はさらに想像以上に険しい道だった。峡谷の崖の道を進む国道は延々と洞門と呼ばれるコンクリートで囲われた覆道が果てしなく続く。多分国内でもトンネルが続く道はあっても洞門がこんなに続く道は他にないんじゃなかろうか。これはきっと険しい地形だからこそ土砂や岩の崩落から守ると共に、日本海に近い豪雪地帯だから積雪対策もあると想像される。この国道自体は街道ではないがなかなかインパクトのある道であった。千国街道の旧道は流石にこの急峻な峡谷沿いには進めず山の中を通ってゆく道筋となるがそちらのルートは引けなかった。天国のリゾート白馬とその先の地獄の道(は言い過ぎだけどうら淋しい道)みたいな対比が今回のポイントだな。さて5ヶ月ぶりに日本海に戻ってきた。これからはVRサイクリングを始めて国内で最後に残った北陸3県、富山、石川、福井方面を攻めることになるが、まだそう一本道ではいかず紆余曲折となるであろう。