VRサイクリング、三河湾岸を巡るルート。姫街道と東海道の合流点御油追分をスタートし、三河湾岸へ向かう。三河湾国定公園の定番観光スポットを巡る道筋。ラグーナリゾート、三谷温泉、竹島を経て蒲郡市街を抜けて三ヶ根山に登って下り、吉良町を抜けてウナギの町一色町を回ってから内陸の城下町西尾の名鉄西尾駅をゴールとする57kmの行程。前半は古き良き海辺の観光地。特に三谷温泉から竹島の付近は昭和の頃から時が止まっているかのようなレトロな観光地の趣きが心に沁みる。三谷温泉や三ヶ根山からは陽光輝く三河湾の素晴らしい絶景が望めて気分が良い。一方で後半はガラッと変わって吉良町から一色町にかけて(どちらも行政区分上は西尾市であるが)干潟が広がり、干潟の奥に引っ込んでいる街並みは意外と歴史を感じさせる情緒が漂う。干潟の生み出す優れた特産品が数多くあり、海苔、アサリ、アオヤギ、塩、そして今や日本一の生産地となっている一色町の養殖ウナギ。吉良町は忠臣蔵で悪名高い吉良上野介の吉良家の領地で、実は塩田造りに関して先達である赤穂藩に技術的援助を断られてその腹いせに意地悪をしたところがどうやら発端らしい。そうか塩つながりの話だったのね忠臣蔵は。一色町に広がる干潟を少し走ってみたが、あちこちに貯水池とビニールハウスが点在し、これらが養鰻の環境となっているようだ。戦後の伊勢湾台風でこの地区の水田が壊滅的被害を受けたところから養鰻業に舵を切ったのが始まりらしい。さて次回は西尾から知多半島へ向かう。