VRサイクリング 甲州と信州を結ぶ街道として中世以降利用されてきた穂坂路を一気に駆け抜ける。身延道の終点と穂坂路の始点が重なり甲州街道の宿場となっていた甲府柳町宿をスタートし、甲府盆地の北の端を西北西に進み敷島付近から次第に北西の丘陵地帯へ登ってゆく。見晴らしの良い丘陵の穂坂町をうねうねと進み、富士川の支流塩川にぶつかったところから狭い谷を登ってゆく。信州峠の険しい峠道を越えるとレタス畑が一面に広がる川上村。最後は千曲川上流に沿って進み、穂坂路の終点であり佐久往還の宿場である海ノ口宿に到着する68kmの行程。地味ではあるが全体に眺望の良い、しかし結構険しい山道主体の街道だ。街道沿いの農園風景で特徴的なのは、前半ワイナリー、後半レタス畑。前半、甲斐市から穂坂町にかけての丘陵地帯、左手に南アルプス、後方に富士山と甲府市街、前方に八ヶ岳を望む素晴らしい眺望が楽しめるが、日当たりの良い南斜面に葡萄畑が広がり、ワイナリーも点在する。後半、信州峠を越えた川上村では一面にレタス畑が広がる。広大な畑は他の地域では見かけないような大掛かりな農機具、特に公道を走るレタス運搬専用の大型トラクターが目を引く。日本とは思えない大規模農法が見られて興味深い。川上村のレタス農家の平均年収は2500万円というからびっくりだ。と言いつつ、つい五年前まで15年毎年夏の終わりに川上村にある友人の別荘に滞在していたので実はお馴染みの風景であった。最近行かなくなったので懐かしい風景であった。次回はまた街道を外れた観光ルートを周遊する。